【株式会社設立までの流れ】(白波瀬未海)

【株式会社設立までの流れ】(白波瀬未海)

こんにちは!クロスオーバーネットワークの白波瀬未海です。
前回は、「株式会社・合同会社どちらを選ぶ?」がテーマでした。今回は、株式会社を選択した場合、設立までにはどのような手続が必要なのか、株式会社設立までの流れをみていきたいと思います。

設立までの4つのステップ

株式会社設立までのおおまかな流れは次のとおりです。

①定款の作成
②定款の認証
③出資金の払込み
④法務局へ登記申請

 

①定款の作成

定款とは、「会社の憲法」と例えられるように、会社の基本ルールを定めたもので、とても重要なものです。

定款作成のため、まずは、商号(会社名)・目的・本店の所在地・出資者・株式・役員・事業年度など、会社の基本的な事項を決定します。
そして決定した会社の基本的な事項を取り入れながら定款を作成します。

定款作成時のポイントはたくさんありますが、代表的なものを2つ挙げます。
1つ目は、商号についてです。
商号は、自由に決めることができますが、同一所在場所において、同一商号の登記は禁止されているなど、一定のルールがありますので注意が必要です。
なお、決定した商号に法的な問題がない場合は、会社の実印の作成へと進みます。

2つ目は、目的についてです。
目的には、その会社が何をする会社なのかがわかるように記載します。
設立後に目的を追加・変更する場合には、登記が必要となり、登録免許税もかかるので、
設立後すぐに行う事業のほか、将来的に行う可能性のある事業を含め、広めに記載しておくとよいと思います。

そして特に注意を要するのは、許認可や届出が必要とする事業を行う場合です。
許認可によっては、目的に記載する細かい文言まで指定されている場合があり、この点をおろそかにしてしまうと許認可が下りないばかりか、設立後に定款を変更しなければならず、変更には手間と費用がかかります。そうならないために、あらかじめ許認可の申請先の行政機関に確認しておくことが大切です。

 

②定款の認証

定款の作成後は、公証人役場へ出向き、公証人に定款が法律に従って適法に作成されたということを保証してもらいます。
これを定款の認証といい、株式会社の設立手続の上では欠かすことができません。株式会社を創るということはそれだけ責任が伴いますので法律によって厳格に手続が定められています。ちなみに定款を紙面ではなくデータによって認証してもらえば印紙税4万円がかかりません。ご自分で定款をデータ認証してもらうことは難しいので、定款認証だけでも専門家にご依頼されるとお得です。

 

③出資金の払い込み

出資者全員が出資金を払い込みます。
会社設立前に会社名義の銀行口座は作れないので、いったん出資者のうちの一人の銀行口座に入金することになります。この出資金がいわゆる資本金となります。
登記申請の際には、払い込みがなされたことを証明するために、この預金通帳のコピーを提出します。

 

④法務局へ登記申請

書類が揃えばいよいよ登記申請です。
法務局へ登記を申請した日が「会社設立日」となります。
思い入れのある日や大安を希望される方が多いのですが、その日が土曜・日曜・祝祭日である場合は、法務局が休みのため登記申請出来ませんので、ご注意ください。

また、設立登記の完了までにどれくらいの期間を要するのかよくお問い合わせをいただくのですが、平成30年3月12日(月)から、株式会社及び合同会社の設立登記を他の登記に優先して処理し、原則として登記申請から3日以内に完了させるようにするという取組みが開始されたため、今まで登記の完了に1週間から10日ほどかかっていたところ、その期間が大幅に短縮されています。

会社を設立後には、税務署等への書類提出や会社名義の銀行口座の開設など、さまざまな手続きが待ち受けています。それらの手続には、登記完了後の登記事項証明書が必要となります。登記及び設立後の届出等の手続が完了すれば事業のスタートとなります!

 

最短、何日でできる?

ここまで設立までの流れをおおまかに4つのステップでみていきましたが、実際には、定款の作成と同時進行で、登記申請のためのその他の書類の作成や必要な書類の収集といった作業をすることになります。

登記申請までに要する期間は最短で1日となりますが、あまり現実的ではありません。
必要な書類の収集や作成、公証人の予定の調整などがありますので、できれば2週間程度の余裕をもって手続をすすめる方がよいと思います。

 

まとめ

最近、国はなるべく多くの人に起業してもらうために、設立手続の簡素化を検討していますが、今のところ株式会社設立にはそれなりに時間も手間もかかるのが実情です。
設立登記の手続をご自身でされる場合は、どのような会社にしたいのか十分に検討し、そのうえで手続を進めていただければと思います。
また他人から出資してもらったり、役員に家族以外の方が就任される場合などは、適切な手続をするために司法書士にご依頼されることをおすすめします。
また設立の段階で、必要に応じて各専門家のアドバイスを受けることも大切です。
各専門家をうまく使いこなしてうまくスタートダッシュしてくださいね。

 

司法書士 白波瀬未海