【弁護士の標準的な一日】(八木香織)

【弁護士の標準的な一日】(八木香織)

こんにちは、クロスオーバーネットワークの八木香織です。今回のテーマは、「弁護士の標準的な一日」というテーマでお話していきます。

 

私は、大阪市内の弁護士事務所に勤めた後、独立して、茨木市に今の事務所を立ち上げました。
市内の事務所に勤めていた時は、事務所の始業時間に間に合うように朝の満員電車に乗って通い、昼ご飯は決まった時間に事務所の方々と食べに行く。残業はもちろんあるけれど余裕のある時は帰りに買い物くらいしてから帰宅する。と、会社務めの方と同じような生活していました。
ところが、独立してから生活は一変。これは一人で事務所を切り盛りしていれば仕方がないことなのか、私自身の資質の問題なのか。当たり前のことですが、一人でやるということは、時間の管理も全て自分がやることになります。これがなかなか、、。

 

弁護士の仕事というと、裁判所の法廷や相手方との交渉など、おおきな身振り手振り?で熱弁をふるっているシーンが思い浮かぶのではないでしょうか。
もちろん裁判や相手方との交渉は、弁護士の仕事の中でも最も緊張する場面です。自身の発言一つで裁判や交渉が有利にも不利にもなってしまうのですから。
でも、裁判も交渉もすべてクライアントの代理として行うわけですから、そこで、クライアントの意思を伝え、主張を実現するためには、まずクライアントとの入念な打ち合わせが必要になります。
そして、裁判も交渉も、トラブルを避けるため、やり取りの多くを文書で行います。クライアントと決めた方針や内容を的確に文書化していかなければなりません。証拠も含めると時には百枚近くの書類を作成することもあります。

 

と、私の毎日の業務をお話させていただきましたが、問題は、これをどうやってそれぞれの期限に従って毎日の業務としてタイムスケジュールを組んでいくか。これがなかなか、、。

 

打ち合わせにしても裁判にしても、クライアントや相手方との調整が必要ですから、私の都合の良い日、良い時間に入ることなんてまずない。また、突然の変更は当たり前。また、打ち合わせは当初の予定時間なんてなんの意味もなく、長引くこと多々。
また、当然、複数の案件を並行して進めているわけですから、事務所で打ち合わせをしていても、うんうん頭を抱えて書類を作成していても、他のクライアントから、相手方の弁護士から、裁判所からの連絡が入ってくるのです。
結果、締め切りの迫った書類作成に、事務所に泊まり込むことも当たり前になりました。

 

ですから、結局、私の標準的な一日は、とにかく昼間は打ち合わせや裁判に走り回り、そしてその合間合間に書類を作成する準備を整え、打ち合わせや裁判のない夜、それこそ時間を気にせずに書類を作成する。こんな感じになってしまいます。

 

なんだか、恥ずかしい内容になってしまいました。時には、打ち合わせや書類の作成時間をもっと合理的に決めていけばいいと思うこともあります。でも、私は独立して自分一人で仕事をしていく中で、クライアントの思いを真摯に聞くことが弁護士としての一番大切な仕事だと日々感じています。
だから、打ち合わせの時、来ていただく時間はもちろん決まっているけれど、終了時間は決めずに、クライアントのお話をとにかく聞く。クライアントがもう話すことがなくなった様子をされるまで、よほどのことがない限り、お話を聴かせていただく。
あとは、その思いをどのように書面や交渉に活かしていくか。クライアントの思いを胸に、徹夜でも休日返上でも。

 

次は、一級建築士の小玉恵美さんです。よろしくお願いします。

 

弁護士 八木香織