コロナ禍の起業だからこそ気を付けること (弁護士・八木香織)

コロナ禍の起業だからこそ気を付けること (弁護士・八木香織)

こんにちは。クロスオーバーネットワークの八木香織です。今回のテーマは「コロナ禍の起業だからこそ気を付けること」です。

 

このような非常時には起業しようとする人が急増します。アメリカでも空前の起業ブームはあのリーマンショックの時でした。確かに、非常時は市場が流動的になり、また新しい需要も増えることから、ある面、起業するチャンスであることは確かです。一方で、こういう時期の起業は失敗する確率も高くなります。

失敗する大きな原因は、経営環境の急激な変化です。今の状況を見ても、感染状況次第で、非常事態宣言が出たり、それ次第で業種によっては営業時間の短縮、また大きなイベントの中止など、経営環境に大きく影響する要因が多く存在します。

 

そこで今回は、このような非常時に起業する時に気を付けることをいくつかお話させて頂きます。

当面の生活資金をしっかり確保する

 

起業してもすぐに十分な収入が見込めるわけではないので、生活資金を確保しておく必要があります。通常であれば、事業が軌道に乗るまでと考えればいいのでしょうけれど、非常時においては、通常時よりもしっかり確保しておくことが必要になります。

 

非常時においては、経営環境が急激に変化します。始めた事業をいったん中断しなければならなくなる事態も考えられます。こうなった時に、生活資金不足していると即廃業に追い込まれることになりかねません。

経営環境の変化により、休業や時短営業などにより収入が減少した時に、その間の生活資金が確保できていれば、変化に応じて事業を継続することができます。

 

事業計画に柔軟性を持たせる

 

起業する時には、当然事業計画を立てます。事業計画は、自分の参入しようとする市場を調べ、そしてその市場における自分の強みを確認することが基本になります。ところが、非常時には計画の基礎となる市場が、事態によって大きく変化する可能性があります。

そこで、事業計画の段階で、いくつかの変化を想定して計画を立てておく必要があります。それは、単に売上高の見込みにとどまらず、商品・サービス、また販売方法など具体的なオプションを用意しておくことも重要です。

 

運転資金についても同じことが言えます。当初の計画を変更した時のための資金も、起業時にある程度は準備しておくことが必要になります。

 

実行に移すときは一気にシフトする

 

経営環境が変化しやすい時は、自分の想定する状況になったら一気に営業を始めなければなりません。開業が遅れているうちに、経営環境が変化してしまう可能性が高いからです。

いざ開業となると、融資の申請、店舗の確保、また様々な手続き、それこそ包装紙の用意などの細かいことなど、数えきれないほどの手間がかかります。準備不足による開業の遅れの影響は、通常時よりも何倍も大きくなってしまいます。

 

開業までの準備をしっかり整え、状況が整ったら一気に開業する。そうすることで、また経営環境に変化があった時に対応できる力を早く蓄えることができます。

 

以上、コロナ禍の起業で注意することをいくつかお話しました。起業というと、今までの仕事を辞めて、自分で事業を行いたいという人が多いですが、このような非常時には、もし現在仕事をもっている人は、いきなり本業としてではなく、副業として現在の生活費を稼ぐことを目標として起業し、それが達成できたら本格的に事業を始めるというのも、この非常時においては現実的な選択の一つかなと思います。

なにはともあれ、まずは皆様ご自愛ください。

弁護士・八木香織