副業の確定申告(公認会計士・税理士/伊藤弥生)

副業の確定申告(公認会計士・税理士/伊藤弥生)

今年の確定申告期間は、昨年に引き続き延期され、4月15日が期限となっています。
ただ、税務署で相談をするためには入場整理券が必要となっていますので、スケジュールに余裕をもって、期限までに申告を済ませるようにしましょう。

 

さて、令和2年分の所得税の確定申告書では、「雑所得」の区分に「業務」という欄が新たに作られています。
従来「雑所得」は、「公的年金等」と「その他」の2つに区分されていました。
「公的年金等」には、国民年金、厚生年金、企業年金などが含まれ、「その他」には、「公的年金等」に含まれない全ての雑所得、例えば、知人にお金を貸して得た利息や、副業に係る所得などが含まれていました。

これら2つの区分に新たに3つめの区分として「業務」が加わったため、従来「その他」に含まれていた副業に係る所得は、「業務」に含まれることになりました。
これは、近年の働き方改革の一環で副業をする人が増え、そこで得た所得の申告が増えることを見越して、副業に係る所得専用の区分を設けたものだと思われます。

 

たしかに、平日に会社勤めをしながら、休日に自転車で宅配をして収入を得たり、ネットに記事や動画をアップして広告収入を得たりと、気軽に始められる副業が増えてきたように思えますね。

副業の所得金額は、副業の収入から副業にかかった必要経費を差し引いて求めます。
その際、複式簿記による会計帳簿を作成する必要まではありません。請求書や領収書などの証拠資料に基づいて、正確に金額を集計すれば足ります。

 

ただし、令和2年の副業による収入が3百万円を超える人は、現金収支の集計表、預金通帳、収入の集計表、請求書類、経費の集計表、領収書等といった書類を5年間、保存しなければなりません。
さらに、令和2年の副業による収入が1千万円を超える人は、令和4年の確定申告書を提出する際、副業に係るその年の総収入金額と各必要経費の内訳を記載した書類を確定申告書に添付して提出する必要があります。

 

公認会計士・税理士/伊藤弥生